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【薬剤師】調剤薬局から病院への転職は無謀?総合病院への転職が成功だった理由を解説

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新卒、調剤薬局で働き、1年が経過「あれ、なんかこのままでいいのか不安」と定年まで同じところで働き続けることに疑問に思ってはいないですか?

調剤薬局ではまだできることはあるし、薬剤師として経験を積むのは病院がいいと言われているけど誰にも相談ができず、毎日悩んでいる人はぜひこの記事を参考にしてください。

私も新卒2年目で個人薬局から総合病院へ転職しました。

調剤薬局から病院への転職はやること全然違うから向いていないと思われがちですが、私はしっかりと勉強できる職場で自分のやる気があれば無謀ではないと断言します。

調剤薬局から病院への転職で良かった点、悪かった点を紹介するので今ひとりで悩んでいる人は参考にして次の一歩を踏み出しましょう。

Teitaka

新卒1-2年目の調剤薬局から病院への転職を悩んでいる人向けの内容です。

調剤薬局から病院への転職は無謀?総合病院への転職が成功だった3つの理由

病院から調剤薬局への転職は問題ないのになぜ逆は無謀だと考えられているのでしょうか?

答えは覚えることが多く、年を取るとゼロから何かを始めるのが大変になるからです。

  • 若いうちに忙しい現場で働くことは今後に役に立つ
  • 組織としての薬局の仕組みを学ぶことができる
  • 教育課程がしっかりとしている

若いうちに忙しい現場で働くことは今後のキャリアを形成するのに役立った

学生のうちは試験があるので強制的に勉強する機会がありますが、大人になると一つのことにじっくりと取り組む時間もやる気もなくなります。

その点でいうと、少しやる気のある人には、病院での仕事は半強制的に勉強をしなければいけない環境に置かれるため最適といえます。

薬剤部だけでも数十人の薬剤師、調剤スタッフがおり、他の医療スタッフや医療以外のスタッフとの関わり、2週間に一度の勉強会や1年を通して行われた業務改善活動など様々な経験ができました。

総合病院での抗がん剤調整の経験が海外での技術指導にも役立ちました。

アフリカでの抗がん剤調製の技術指導

組織としての薬局の仕組みを学ぶことができた

調剤薬局は小さい職場環境のため、あまり上司や先輩という分け隔てがないように感じます。また社長ともなると現場に顔を出す機会も極端になくなり、上の存在を身近に感じることができません。

一方病院では、常にスタッフは全員病院内に常駐しており、規模が大きいと数十人の薬剤師が在籍しており、係長や課長などの役職が配備されています。

病院では役職につくまで10年以上の経歴が必要とされるため、組織としての薬局の在り方をより学ぶことができます。

Teitaka

係長が怖かったですが、知識がすごくあり憧れでした。

病院長も診療・処方をしており、疑義照会時など優しく接してくれました。

薬学的業務に対する教育課程がしっかりとしていた

狭い職場環境の調剤薬局だと十分に教育に時間をかけることができない可能性があります、その点病院では調剤薬局ほど患者さんから直接のクレームが届きにくく、プレッシャーも少ないため時間をかけてゼロから教育することができます。

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※大規模の調剤薬局の場合は、店舗配属前に集団研修があるため接遇などのコミュニケーションについては問題ないでしょう

以下に調剤薬局と病院での教育課程の違いについて記述します。

例) 保険薬局(ドラッグストア)薬剤師新人研修

4月 -接遇・社内規則、合同研修

5月 -薬局配属 調剤、保険点数

6月 -リスク管理、ヒヤリハット事例検討、調剤、監査、疑義照会、合同研修

7月 -服薬指導、対人対応、電話応答、レジ操作

8月 -締め作業、入力業務、合同研修

9月 -保険点数、入力業務(第3者行為、生活保護、指定難病)

10月 -監査、服薬指導、月次業務(レセ請求)、合同研修

11月 -在庫管理、発注業務

12月 -新人指導担当との面談、独り立ち最終確認、合同研修

例) 病院薬剤師新人研修

4月 -接遇、計数調剤

5月 -計数調剤、計量調剤、一包化調剤、注射薬調剤、伝票業務

6月 -調剤業務全般、院内薬局製剤、電話対応、持参薬鑑別、疑義照会

7月 -リスク管理、ヒヤリハット事例検討、服薬指導、監査

8月 -外来部署での定数薬補充、病棟での服薬セット業務

9月 -担当業務(麻薬、TDM、化学療法)

10月 -担当業務ローテーション(麻薬、TDM、化学療法)

11月 -担当業務ローテーション(麻薬、TDM、化学療法)

12月 -新人指導担当との面談、独り立ち最終確認、当直

調剤薬局では、一人で業務をまわせるように薬学的内容より薬局を運営することに力をいれています。病院は薬剤師業務をみっちり叩き込み、一人で当直を行えるように鍛えるイメージです。

Teitaka

以前働いていた病院では、バディ制度で先輩と後輩がペアを組んで教育をしていました。

調剤薬局と病院の薬剤師業務の比較

調剤薬局病院
薬剤師数少ない多い
他のスタッフ調剤事務のみ多数のスタッフ
医師との関わり門前病院のみ病棟担当になれば飲み会も
給与高め低め
出会い少ない多い
業務内容薬剤師+接客業薬剤師+臨床
夜勤ない病院によってある
残業多いあまりない
業務以外の仕事あまりない委員会や勉強会、病院行事など多岐にわたる
調剤薬局と病院の比較表

病院薬剤師のメリット

薬剤師としての臨床経験を積みたければ、病院勤務が一番の近道です。他の職種の方との関りが圧倒的に多いため、公私にわたり影響があります。

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認定薬剤師の取得を目指している場合も病院の場合だと資格の取得、継続申請に優位といえます。

病院薬剤師の薬学知識は豊富なため同僚や先輩薬剤師に聞けばある程度のことはわかります。また病棟担当薬剤師になると担当科の医師と一緒に働くことになり薬学以外の病態や治療方法なども詳しく学ぶことができます。

Teitaka

仲良くなったお医者さんと一緒にフットサルに行ったり、仕事でも質問しやすくなりました!

病院薬剤師のデメリット

大きい規模の総合病院(病床300床以上)では、薬剤部の業務も細分化されており転職したとしても自分が希望とする業務につけない可能性があります。

総合病院では、調剤室業務と病棟担当業務は分かれているところがあり、まずは調剤室で数年経験を積み、一人前と認められると病棟担当者として働くことができます。

その他にも調剤薬局と病院での薬剤師業務の大きな違いは注射薬の有無でしょう。

輸液や点滴ルートなど、調剤薬局では扱わない内容を勉強するのが大変!

Teitaka

看護師さんからの夜勤帯のルート内の配合変化の質問が毎回ドキドキでした

調剤薬局から病院への転職をおすすめする人の特徴

臨床薬剤師の経験を積みたい若手

土日、祝日勤務や夜勤もあるため、家庭があると上手にプライベートと両立させることは難しいため、家族の理解が必要不可欠です。

調剤薬局では、処方内容は完全に門前病院や来局する患者さんに偏りますが、総合病院では多くの診療科があり、それに応じた処方があるため満遍なく病態を学ぶことができます。

また、麻薬やTDM、抗がん剤調整、高カロリー輸液なども行っているため、総合的な薬剤師業務を網羅できます。

以上のことから、独身で臨床薬剤師の経験を積みたい新卒1-2年目の薬剤師にピッタリです。

Teitaka

特に新人は希望の休みを取るのが難しいよ

薬剤師でお金儲けを考えているのであれば、独立を考慮する必要があります。

独立のためには、医師との強いコネクションが必要であり、調剤薬局に勤めているとそのような機会は皆無です。

病院での勤務で仲良くなった医師に誘われ、薬局を開業したという人も多いため、将来独立を目指している人は病院へ就職するのをおすすめします。

※現在はドラッグストアの敷地内にクリニックを誘致し、開業する医師も増えており、個人薬局を開業するハードルは年々高くなっています。

調剤薬局でやらかした人

保険薬剤師の登録を抹消された場合は、最低でも5年間は保険薬局で業務をすることができないため、必然的に病院や企業などで働かざるをえません。

第一項の規定により免許を取り消された者(第五条第三号若しくは第四号に該当し、又は薬剤師としての品位を損するような行為のあつた者として第一項の規定により免許を取り消された者にあつては、その取消しの日から起算して五年を経過しない者を除く。)であつても、その者がその取消しの理由となつた事項に該当しなくなつたときその他その後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められるに至つたときは、再免許を与えることができる。

薬剤師法:e-GOV法令検索より引用

調剤薬局薬剤師と病院薬剤師は仲が悪い?

人によっては意見は異なりますが、病院薬剤師は調剤薬局の薬剤師を下に見ており、反対に調剤薬局薬剤師は、病院薬剤師を鼻につくような扱いをしていると良く言われています。

これは、お互いの業務をしっかりと理解していないからです。

どちらも経験すると、大変なのは変わらないということが理解できます。お互いのことを尊重・尊敬し合えるようになるといいですね。

病院主催の地域連携に力をいれているようなところでは、病院薬剤師も調剤薬局の薬剤師もお互い協力している印象です。

病院薬剤師

調剤は大した仕事してないから楽な仕事だよ

調剤薬局
薬剤師

病院薬剤師様は何がそんなに偉いんだろうね

まとめ 薬局から病院への転職は、薬剤師業務を極めたければおすすめです

調剤薬局は一人ですべての責任を負って、総合的な薬局経営を学ぶため薬学的知識は偏ったものになりがちです。

将来の薬剤師業務について不安があれば、臨床のスペシャリストになる病院での薬剤師を目指してはいかがでしょうか?

新しい世界に飛び込むのは勇気のいることですが、飛び込んだ先の未来を想像すると意外とすんなり一歩を踏み出せるはずです。

迷っていれば、まずは薬剤師転職サイトへ登録して転職エージェントに相談することをおすすめします。気軽に私に相談もお待ちしています。

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Teitaka
薬学部を卒業後、調剤薬局、総合病院の勤務を経て30歳を機に海外で働くことを決意、海外経験なし、語学力もなし。 そんな自分が試行錯誤を繰り返し、国際NGOで働けるまでに語学力をup。しかし現在でも英検2級程度の実力。さらなるレベルアップを目指し、次への目標を定めて今一度本格的に英語学習を再開。その備忘録をここに記します。 薬剤師として国内、国外で働いた経験を活かして転職についてもアドバイス。 【経歴】 ・6年生薬学部一期生 ・病院薬剤師: ケモ担当、病棟薬剤師管理者 ・調剤薬局: 管理薬剤師、薬局長、支局補佐 ・国際NGO: 薬局管理者