薬剤師

【調剤薬局】新規オープン店に転職するメリットと個別指導への心構え

求人票の中には、新規オープニングスタッフで新しい機器、キレイな職場で気持ちよく働くことができます!という文言があります。それ以上に大変なこともあるため、あまり人気の転職先ではありません。

実際に新規調剤薬局で開局をゼロから行った薬剤師がメリットを解説します。

一人薬剤師と同様にゼロから、薬局を作るのは今後の仕事をするうえでも役に立つことなので、チャンスがあれば希望すると良いでしょう。

一人薬剤師の大変さはこちらで解説↓

【調剤薬局】一人薬剤師はきつい10の理由と5つのメリットを経験者が解説

新規開局から1年間は、新規個別指導までの準備があるので忙しくなりますが、それを乗り越えれば薬剤師としてまた成長することができます。

Teitaka

薬局はコンビニより多いので、新規開局も多い代わりに撤退する薬局も多いよ!

新規オープン店での転職するメリット3選

ゼロから始めることができるので薬剤師業務以外の知識が深まる

実際に新規店舗をゼロから携わると様々なスタッフと関りを持っていることに気付かされます。

機械類のことや、掲示物、保健所関連、地域の薬局や門前病院のスタッフなどと作り上げていくため、常にコミュニケーションを取らないといけず臨機応変に対応を求められます。

特に門前医師とは、定期的に面談を設定し、処方の仕方や感染疑いの患者さんの来局ルートなど相談しながら決めいくのは、新規開局ならではのことです。

人間関係もイチからスタートのため、自分次第でどうにでもなる

あなたが管理薬剤師として、店舗スタッフを教育する立場であれば、人間関係もイチから構築しなければいけません。

これが失敗してしまうと、門前医療機関とのやり取りや患者さんからの悪い噂が飛び交ってしまうため、細心の注意を払う必要があります。

とても良い人間関係を構築してしまう場合も引継ぎ時にトラブルの原因にもなるので、配属店舗に根を下ろす場合以外はほどほどにしましょう。

自分の実績に繋がる→次の転職に有利

新規店舗を無事オープンし、売り上げも順調に増えている場合は成功と言えるでしょう。

新規個別指導も指摘事項がなく”概ね妥当”を頂ければ、100点満点です。

このような実績は、次の転職の際にも強力な武器になるので積極的にアピールをしましょう。

新規オープン店でのデメリット3選

人間関係が引き継がれるため、ミスが許されない

人間関係は、思ったよりも簡単に壊れるものです。

少しの言葉の言い間違いや敬語の間違いなど、医療人として最低限の常識は身に付けておきましょう。

一度壊れた人間関係のまま、引継ぎになる場合はしっかりと”自分のせい”で人間関係がこじれていることを伝えることが重要です。

開局前には、地域のビラ配りや広告などでそれなりに開局アピールを行います。

立地や門前の有無によりますが、開局時には物珍しさに来局者がくるので積極的に近隣の薬局との違いやメリットを伝えましょう。

卸さんの融通が利かない、医薬品が手に入りにくい

昨今の医薬品の供給不足による出荷調整の影響をもろにくらいます。

開局したばかりなので、医薬品卸さんとの関係もゼロからスタートです。

グループ企業であれば、多少は関係があるため融通も利くかと思いますが、ほとんどは新規店舗には医薬品の配給はストップし、常連との薬局さんへの在庫確保に努めています。

当たり前の話ですが、新規開局して医薬品が大量に消費することもないのであまり回すことはできません。

こちらも丁寧なコミュニケーションを忘れずに連絡を続けることで卸さんとの関係を構築することが重要です。

薬剤師

今日から患者さんが薬必要なんだけど、なんとかならないの?

卸でしょ?他から持ってきてよ!

MSさん
(医薬品卸)

はい、、、、こちらもなんとか手配してみます。

(なんでえらそうなの?なんとかなるけど、この薬局には薬は回さない)

開局1年間は忙しい、だんだん患者数が増えて業務的にも大変になる

オープン当初は、数人ときには誰も患者さんが来ない時もあるでしょう。

そんなときは、事務作業や薬局内の整理整頓に精を出すことができるため良いですが、問題はだんだんと患者数が増えていくことです。

ありがたい話ですが、日に日に患者数が増えていくので、定時に終われてい業務がだんだんとあと伸ばしになっていくので残業も増えていきます。

特に、冬の時期と重なると爆発的に患者数が増加するため、注意が必要です。

あらかじめ患者数の推移を予測し、爆発的に増える時の対策は設置しておきましょう。

新規オープニング
スタッフ

支局長!

最近処方箋枚数が40枚超えています。

来月からインフルエンザも来そうなので、水曜日だけ一人補充してくれませんか?

新規個別指導の心構え(管理薬剤師)

薬剤師が恐怖するイベントとして個別指導がありますが、新規個別指導は薬剤師として普通に業務を行っていれば、まず間違いなく”概ね妥当”や数か所の修正を指示されるだけで済むでしょう。

しかし、未体験だと怖い監視官が細かくチェックし、すべて返金しなければいけなく日をまたぐまで残業しないといけないというイメージがついています。

それは、真面目に業務を行っておらず、これくらいいいかということがちりも積もった結果です。

新規オープンする管理薬剤師の方はある程度知識と経験を積んでいますが、疑問に思ったことは企業本部や都道府県の保険請求部署に確認をとりながら、ひとつずつ確実に業務をこなしましょう。

薬剤師保険業務の基本を抑える

薬歴管理と調剤業務の徹底

新規個別指導では、薬歴管理や調剤業務の徹底が求められます。薬歴は患者の治療歴や使用薬剤の記録であり、適切な薬歴管理は薬剤師の基本的な職務の一部です。

  • 正確な記録:薬歴には、処方薬の名称、用量、服用方法、副作用などを正確に記載する。
  • 定期的な更新:患者の状況に応じて薬歴を定期的に見直し、最新の情報を反映させる。
  • プライバシーの保護:患者の個人情報を厳重に管理し、第三者に漏れないようにする。

法令遵守とガイドラインの理解

薬剤師として法令遵守は絶対です。薬局運営に関わる法令やガイドラインを正確に理解し、実務に反映させることが重要です。具体的には以下の点に注意が必要です。

  • **医薬品医療機器等法(薬機法)**の遵守:医薬品の販売や製造、取り扱いに関する法律を遵守する。
  • 調剤報酬の適正請求:調剤報酬の請求に際して、不正請求を避け、適正に行う。
  • 品質管理基準の徹底:医薬品の保管や取り扱いにおいて、品質管理基準を厳守する。

スタッフへの指導も行う

効果的なコミュニケーション

スタッフ間のコミュニケーションは、薬局運営の基盤です。管理薬剤師は、効果的なコミュニケーションを通じてスタッフの士気を高め、スムーズな業務遂行をサポートします。以下の方法でコミュニケーションを強化しましょう。

  • 定期的なミーティング:業務の進捗状況や問題点を共有するため、定期的にミーティングを開催する。
  • フィードバックの提供:スタッフの業務に対するフィードバックを積極的に行い、改善点を共有する。
  • オープンドアポリシー:スタッフが気軽に相談できる環境を整え、信頼関係を築く。

教育とトレーニングの充実

スタッフの教育とトレーニングは、薬局全体の業務品質を向上させるために欠かせません。特に新規個別指導を控えている場合、以下の点を重視して教育を行いましょう。

  • 最新の医薬品情報の共有:新薬や治療法の情報を定期的に共有し、スタッフの知識を更新する。
  • 実務スキルの向上:調剤技術や患者対応スキルの向上を目的としたトレーニングを実施する。
  • 法令とガイドラインの理解:法令遵守やガイドラインの理解を深めるための勉強会を開催する。

新規個別指導を乗り越えれば、一皮むける

準備と実践の重要性

新規個別指導は、管理薬剤師にとって大きな挑戦ですが、適切な準備と実践を通じて成功を収めることが可能です。以下のステップで準備を進めましょう。

  • 事前チェック:薬歴や調剤記録の見直し、スタッフの準備状況の確認を行う。
  • 模擬指導の実施:実際の指導を想定した模擬指導を行い、問題点を洗い出す。
  • リスク管理:指導におけるリスクを予測し、適切な対策を講じる。
Teitaka

グループ会社では、100%個別指導前に対策部署があるので事前練習があります!

成功から学ぶ

新規個別指導を成功させることで、薬局全体の運営が一層円滑になります。また、以下の点で一皮むけることができます。

  • 業務の標準化:指導を通じて業務プロセスの標準化が図られ、効率的な運営が可能となる。
  • スタッフの成長:指導を経てスタッフのスキルや知識が向上し、薬局全体のレベルアップが期待できる。
  • 信頼の獲得:指導を成功させることで、患者や地域社会からの信頼を獲得し、薬局の評価が高まる。

振り返りと改善

指導が終了した後は、振り返りと改善を行います。指導で得たフィードバックをもとに、以下の点を見直しましょう。

  • 業務プロセスの見直し:改善点を洗い出し、業務プロセスを見直す。
  • スタッフのフォローアップ:指導後もスタッフの成長をサポートし、継続的な教育を行う。
  • 次回指導への準備:次回の指導に向けて、早期から準備を始め、継続的な改善を図る。グループ間での情報共有。

まとめ 新規オープニングスタッフは薬剤師として成長できるチャンス!

新規オープンの転職は、薬剤師業務以外のスキルが試されるため、普段の仕事に飽きてきた方にはピッタリのチャンスでしょう。しかし、少しのミスが薬局全体の今後を左右する可能性もあり気が抜けません。

そして、開局1年後に行われる新規個別指導は、管理薬剤師にとって重要なイベントですが、適切な準備と実践を通じて成功を収めることができます。業務の基本を押さえ、スタッフへの適切な指導を行い、指導を乗り越えることで、薬局全体の成長と進化が期待できます。あなたの薬局運営がさらに円滑に進むことを願っております。

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Teitaka
薬学部を卒業後、調剤薬局、総合病院の勤務を経て30歳を機に海外で働くことを決意、海外経験なし、語学力もなし。 そんな自分が試行錯誤を繰り返し、国際NGOで働けるまでに語学力をup。しかし現在でも英検2級程度の実力。さらなるレベルアップを目指し、次への目標を定めて今一度本格的に英語学習を再開。その備忘録をここに記します。 薬剤師として国内、国外で働いた経験を活かして転職についてもアドバイス。 【経歴】 ・6年生薬学部一期生 ・病院薬剤師: ケモ担当、病棟薬剤師管理者 ・調剤薬局: 管理薬剤師、薬局長、支局補佐 ・国際NGO: 薬局管理者
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