読者からのQ&A

読者からの質問回答②「調剤薬局が暇過ぎて将来が不安です」

当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

ブログを運営していて、ようやく読者様から質問をいただけるようになりました。

さて、今回の質問は以下になります。

読者さん

新卒1年目にお金とあまり忙しくない調剤薬局に就職を決めました。

その薬局では、過去に新卒の薬剤師はおらず同僚は年上の中途薬剤師ばかりです。

仕事内容は単純、収入はそれなりですが同期と話をした時に置いてきぼりになっている気がして焦っています。

転職も考慮した方がいいでしょうか?

結論:今後の薬剤師の未来を考えると今のうちに転職をするのも良いです。

調剤薬局が暇過ぎて将来が不安→転職も考慮しましょう

今後は対人業務に特化した薬剤師が必要

今までの処方箋の薬を棚から拾って、患者さんに渡すだけの薬剤師は今後間違いなく市場から消えていくでしょう。

薬剤師としての職能を活かすために患者さんとの会話をより重視し、副作用のモニタリングや薬物治療を行う上での問題点や患者さんの疑問を解消することに注力をしていく必要があります。

今後はAI技術も進化して、より人員を削減し易い状況になりつつあります。1人で薬局を運営できる幅広い知識が必要になりまし、対人スキルを磨く必要があります。

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その点調剤薬局は1人で切り盛りしなければいけないため、優先順位を考えながら効率の良い作業を常に心がける必要があり、患者様とのコミュニケーションを通じて対人スキルが洗練されます。

調剤薬局で学べることは対人業務と1人で全てをこなす責任感

調剤薬局でのメリットは何といっても、対人スキルがレベルアップすることです。

どんなにコミュニケーションが苦手の人でも数ヶ月調剤薬局で働くと毎日30-40人の患者さんと話すので否が応でもコミュニケーション能力は向上します。

新人の時に「この子投薬大丈夫かなー?」と思っている人でも半年後にはバリバリに投薬をこなして頼もしく思うこともしばしばあります。

そして、1人薬剤師をする調剤薬局もあるため、1人で全ての業務をこなすための力も必要になります。

時には患者さんからクレームをいただくこともあります。真摯に対応することにより得られることが多くあるため病院薬剤師とは違った成長が望めます。

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病院薬剤師は臨床薬剤師のスペシャリスト

病院薬剤師の1番の利点は、臨床経験を得られることでしょう。

病院では、常に治療が必要な患者さんが入院しており新しい治療が行われる場でもあり、医師と共に高度な医療を学ぶことができます。

また注射剤やTDM、ケモなどの知識も深めることができるため、薬剤師として臨床経験や知識を深めたいのであれば病院に勤めることをオススメします。

調剤薬局→病院薬剤師へのキャリアチェンジは大アリ

調剤薬局で1年ほど勤務しているのであれば、病院へのキャリアチェンジは大アリです。

その理由は、病院薬剤師では学べない高いコミュニケーション能力と1人でやり切れる力をすでに手に入れているからです。

病院薬剤師は、構造的に多くの薬剤師が専門業務を担当しているため、勤務1年目で幅広く全体の業務の責任を持つ機会はあまりありません。

そして臨床薬剤師としての経験を積むことはさらに薬剤師として成長することを加速してくれます。

私自身同じ経験があるため、他の同僚より対人業務が優れていると感じることも多々ありました。

私自身同じ経験をしました、調剤薬局から病院への転職

決して高くはなかった私立の学費のことを考えると就職ではなるべく収入のよい調剤薬局で働くことを決めました。

働いてみると忙しい時間帯もありましたが、患者さんがいない、時間帯もあり、周りのスタッフも自分以外の50代、自分が薬局創業以来の新卒薬剤師であったらしく、みな優しく接してくれました。

とても働きやすい環境でしたが同期と飲みに行く時に仕事の話をした際に自分だけ遅れていると感じることが多くなり、焦りも出てきました。

このままぬるま湯に浸かっていると将来使えない薬剤師になる気がして、病院への転職を決意しました。

総合病院でしっかり薬剤師として経験を積める病院を希望していたので転職エージェントを使うとすぐに数箇所求人の候補を出していただきました。

第二新卒でもあったので比較的転職しやすい時期で運良くそれなりに大きめの総合病院へ転職することができました。

総合病院では、調剤薬局と違った業務内容に手こずることもありましたが、病棟薬剤師やケモ担当として薬剤師としての臨床経験を十分に積むことができ、転職したのは間違いではなかったと自信を持って言えます。

まとめ 不安に思うのであれば早めの決断が吉、後悔しない選択を

現状に満足いっていないことがあったり、不安に思うことがあればそれを言語化してみましょう。

もし、転職によりそれを打開できるのであればすぐに行動に移すべきです。

特に調剤薬局ででき、病院でできないことや病院でできないが調剤薬局でできることが明確であればすぐ転職するべきです。

しかし、人間関係や勤務時間などは流動性があり、転職をしたとしても絶対的に変わるものではありません。

その場に残る利点と転職した際の欠点をしっかりと考える必要があります。

薬剤師としての業務スキルはもちろん重要ですが、それよりも重要なものがポータブルスキルと言われるITスキルやコミュニケーション能力です。

調剤薬局では、常に患者さんをお客様として接客し、毎日メーカーさんや卸さんと密に連絡をとり薬剤情報をアップデートする必要があるため、病院薬剤師よりコミュニケーション能力が長けていることがあります。

現状で学べる限界を極めてから次のステップアップを目指すのがおすすめの道です。

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    Teitaka
    薬学部を卒業後、調剤薬局、総合病院の勤務を経て30歳を機に海外で働くことを決意、海外経験なし、語学力もなし。 そんな自分が試行錯誤を繰り返し、国際NGOで働けるまでに語学力をup。しかし現在でも英検2級程度の実力。さらなるレベルアップを目指し、次への目標を定めて今一度本格的に英語学習を再開。その備忘録をここに記します。 薬剤師として国内、国外で働いた経験を活かして転職についてもアドバイス。 【経歴】 ・6年生薬学部一期生 ・病院薬剤師: ケモ担当、病棟薬剤師管理者 ・調剤薬局: 管理薬剤師、薬局長、支局補佐 ・国際NGO: 薬局管理者